ProScan Security シリーズ
メールサーバにインストールして使用する、SMTPトラフィック用のアンチウイルスソフトウエアです。
各種OS、MTAに対応しており、サーバ上で送受信されるメールのウイルスをリアルタイムで駆除します。
オプションとして、送信元MTAのドメイン名識別方式(S25R方式)を採用したアンチスパム機能を備えています。
機能概要
- ドメイン数・アカウント数はメールの送受信が行われる度に、自動カウントされます。ライセンスの規定数を超えた場合、ワーニングメッセージが出されます。 ただし、スキャンは規定数を超えたメールに対しても行います。
- 簡易コンテンツフィルタリング機能搭載(サブジェクト、MIMEタイプ、添付ファイル名添付ファイルサイズに対して可能)
- LicenseViwerにより、現在管理しているドメイン数・ユーザ数を表示することが可能です。
- コンパクトなサイズで高速スキャンを実現しました。
- マルチプラットホームに対応してリアルタイムにウイルス駆除します。
対応OS:Linux
対応MTA:Postfix, Sendmail, Qmail, Sendmail+Libmilter, Postfix+milter - ウイルス定義ファイルを、自動的にアップデートし、最新のウイルスから常に保護された状態に保ちます。
- アーカイブファイルのスキャン : ZIP, ZIP SFX, ARJ, TAR, GZ, ZOO, TNEF,LZH(+LHA), LZH(+LHA) SFX, RAR, JAR, ACE, UUEncoded, ・・・・・など、殆どすべてのアーカイブタイプのファイルを対象に感染ファイルを検出・駆除します。
- 設定ファイルは1個のファイルのみのため、コンフィグレーションが容易。
- グループ単位で検知・処置等のカスタマイズが可能です。受信者メールアドレスによるグループで検知するしない、あるいは検知後の処置方法などの設定が出来ます。
- ウイルス検知時に受信者や管理者にワーニングメールの送信設定が可能。メッセージは各国語に対応し、カスタマイズも可能です。
- ローカルファイルシステムのウイルススキャンも可能。
- 64bitネイティブ対応。
※WebminによるGUI設定についてはサポート終了となります。
メールシステムとの統合
ProScanは、メールのウイルスチェックを行い、フィルタリングすることだけを目的として開発されています。メールの受信と配送を行うメールエージェントとしての機能は備えておりません。メールエージェントとしての機能は、サーバにインストールされたメールシステムが行います。ProScanは、各種MTAと統合することによりメールのウイルスチェックを実現しています。 以下に、代表的なMTAとProScanの関係をブロック図で表します。
アンチスパムオプションの特徴
- 送信元MTAのドメイン名からspamメールの特徴を抽出し、判定します。(S25R方式)
- RBLによる判定機能搭載。RBLサイトへの問い合わせを行い、spamを判定します。
- DRAC DBによる、ホワイトリスト判定が可能。POP before SMTPを導入されているMTAをご利用の場合、そのDRAC DBがご利用いただけます。
※但し、DBによっては利用できない場合がございます。その場合はご相談ください。 - グレイリスト方式を採用し、spamメールを拒否することが可能です。(spamでなかった場合は再送による2回目の受信で取り込みます)
※但し、PostfixのAfter queue filterでは利用できません。 - spam用WBL機能搭載。あらかじめわかっているspam発信MTAやspamとして拒否したくないMTAを登録可能です。ホワイトリストの場合、spam判定後の救済として最後に評価されます。
- Subjectのパターマッチング機能搭載。Subjectに含まれる文字列でspamと判定することが可能です。
(例:「未承諾広告※」等) - spam判定は2段階。(low=特徴抽出によるもの、high=RBL,Blackリスト,Subjectによるもの)
- spamと判定したメールを配送する場合は、Subjectやヘッダに文字列の追加が可能。ヘッダにspam判定結果を追加し、メーラの振り分け機能でspamメールを振り分けることができます。
- spamメールを配送しない場合は、通知メールを受信者に通知可能。
- spam判定は、ProScanのグループ単位に導入可能。
- ProScanに内蔵された機能のため、アンチウイルスとアンチスパムが同時にチェックできます。
- 注 意
本製品のアンチスパム機能は、正しく設定していただくことにより、かなり高い確率でspamと判定することが可能です。 しかしながら、スパムメールかどうかは、受信する人によって変わってくる場合がありますし、スパムかどうかの判定も100% というわけではありません。その点はご了承ください。
ハードウエア要件
- ProScan for Mailserverを利用するには、以下の要件を満たすシステムが必要です。
Intel Architechtureまたはそれと同等の性能を持つ1.6GHz以上で動作する64bitプロセッサ
1GB以上のRAM
HDDに1GB以上の空き容量
ソフトウエア要件(OS対応表)2024.06現在
次のいづれかのOS
- Linux
対応ディストリビューション:
RedHat EL(バージョン7以降)※1
CentOS(バージョン7以降)等のRHEL互換ディストリビューション※2
SuSE Linux ES(バージョン12以降)
Debian GNU Linux(バージョン10以降)
Ubuntu(server)(バージョン16.04以降)
AmazonLinux2 (2.0.20210126.0x86_64で検証済み)
Amazon Linux2023※3
…等、glibc-2.12以上を利用しているディストリビューション
(32bit環境では動作いたしません。)
※1 RHEL9及び互換OSに導入される場合、2024/07/19より提供されている最新版インストーラパッケージをこちらのページよりダウンロードしてご利用下さい。
※2 CentOS/AlmaLinux/MiracleLinux等のRHEL互換各ディストリビューションに関しましては、各開発元プロジェクトの標準サポート期限内においてRHELと同様にサポート対象とさせて頂きます。詳細はこちらのページをご参照下さい。
※3 AmazonLinux2023環境へのインストールの場合、事前に以下の互換パッケージをdnf等のパッケージ管理システムにてインストールする必要があります:libxcrypt-compat,cronie
次のいづれかのメールシステム:
- Sendmail(バージョン8以降)
- qmail(バージョン1.03)
- Postfix(バージョン2.1以降)
- Sendmail libmilter(バージョン8.14以降)
- Postfix milter(バージョン2.3以降)
その他のソフトウェア:
- wgetプログラム(ProScanパターンアップデートに必要)※バージョン1.9以降
http://www.gnu.org/software/wget/wget.html
OS/MTA対応表
ProScanの対応OSとMTAの表を以下に示します。
Linux(x86_64) | |
---|---|
Sendmail | ◎ |
Sendmail Libmilter | ◎ |
Qmail | ◎ |
Postfix | ◎ |
Postfix milter | ◎ |
ProScanの性能に関わるサポートについて
ProScanがインストールされるすべてのハードウェア・ソフトウェア環境において、どのような運用に対しても、本ソフトウェア製品もしくはマニュアル記載の機能がお客様の特定の目的に適合することを保証するものではありません。
スキャンに必要な時間はスキャン対象のファイル種別やアーカイブファイル、破損ファイル等の有無、スキャンの実施方法などの環境に起因する諸条件により大幅に異なるため、特定の環境において掛かる時間の目安を事前にお問い合わせ頂いても回答は致しかねます。
ご購入前に評価ライセンスを使用して、十分な検証を行うことを強くお勧めいたします。
スキャン設定の変更などによる実行時間改善のアドバイスも含めたサポートも行いますので、ご不明な点がございましたら弊社テクニカルサポートまでお問い合わせください。